提案は通らなかった。だから、やってみせた──『ワールドトリガー』三雲修と、手の届く範囲から変えるということ

深夜の机に置かれた読書灯と単行本と一歩前に出たチェスのポーン 静の処方箋

会社に文句を言っている後輩がいる。

会議が長い。
施策に納得できない。

言っていることが、全部間違っているとは思わない。
俺にも、同じような不満があった。

ただ、その不満をどこへ持っていくかで、結果はずいぶん変わる。

俺も、会議に不満があった

会議に、時間だけが余分に取られていた。

本当に話すべきことだけに絞れば、
半分か、3分の1の時間で終わるはずだった。

その分、他にやるべき仕事に手が回らない。
会議のために、仕事の生産性が下がっていた。

だから会社に、会議のやり方を変えないかと提案した。

変わらなかった。

通らなかったから、自分のチームで

会社全体は変えられない。
でも、俺が受け持っているチームの会議なら、変えられる。

やったことは、三つだけだ。

会議の内容と到達地点を、先に伝える。
使う資料を、事前に共有する。
会議の中での資料説明を、やめる。

空いた時間は、全部ディスカッションに回した。

メンバーの発言が増えた。
会議の時間も、短くなった。

提案ではなく、報告として

上司との定期ミーティングで、このやり方を伝えた。

提案としてではない。
自分のチームでやってみたら、こうなった、という成果の報告としてだ。

それを聞いた上司や、他のチームが、少しずつ同じやり方を取り入れていった。

最初に会社へ出した中身と、ほとんど同じだ。
変わったのは、出し方だけだった。

提案は、まだ起きていないことへのお願いだ。
報告は、もう起きたことの事実だ。

──少なくともあの時、人を動かしたのは事実の方だった。

三雲修が、逃げなかったもの

『ワールドトリガー』の三雲修は、強くない。
それでも無茶をする理由を聞かれて、自分がそうするべきだと思っているからだ、という意味のことを言う。

できるかどうかではない。
すべきだと思うから、逃げない。

会議は変えるべきだと、俺は思っていた。
会社を動かせるかどうかは、分からなかった。

だから、確実に動かせる範囲でやった。
すべきだと思ったことから、逃げないために。

後輩の不満にも、正しい部分はあると思う。
ただ、言うだけでは何も変わらない。
変えるべきだと思うなら、まず自分の手が届く範囲で、やってみればいい。

明日、ひとつだけ

通らなかった提案か、飲み込んだ不満をひとつ思い出す。
それを、自分の手が届く範囲で、一度だけ試してみる。

──変えられるのは、まずは自分からだ。


同じ夜を戦う、戦友へ

もし今夜、会社への不満を抱えたまま眠れないあなたへ。
1冊、置いていきたい。

📖 自分より強い人たちの中で、戦い続けたい人へ
『ワールドトリガー』葦原大介

才能もスキルも劣る主人公が、周りのエリートたちの中で、まっすぐな気持ちで戦っていく物語だ。
弱いからこそ、考える。仲間を頼る。作戦を立てる。
強さとは何かを、静かに問い直してくれる漫画だ。


このブログ「深夜の読書灯」では、
懸命に生きる父・事業主・サラリーマンが、漫画から学んだ「仕事術」や「生き方」を発信している。

同じ夜を過ごす戦友がいるなら、Xでも繋がりたい。

@shinyadokushoto

──今夜もまた、どこかで一つ、読書灯が灯る。

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